三菱地所レジデンス株式会社
THETA 360.bizとRICOH360 – VRステージングを活用し、お客様にとって安心できる購入体験を実現
三菱地所レジデンス株式会社様は、「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」をビジョンを掲げ、不動産物件の開発・販売を通して、お客様に上質で豊かな暮らしをご提供されています。
今回は、 THETA 360.bizとRICOH360 - VRステージング(以下、VRステージング)を接客業務にどのように活用されているのか、「ザ・パークハウス 福岡タワーズ」販売所長の三ヶ嶋様にお話を伺いました。
従来の販売方法に対する疑問。お客様へより良いご案内を目指して
はじめに、三ヶ嶋様の「ザ・パークハウス 福岡タワーズ」における役割をお伺いできますでしょうか?
私はこちらの物件で販売所長をしております。販売所長の役割は、自らお客様へご提案するのはもちろん、お客様に安心してマンション選びをしていただけるような販促物の企画や、販売所に所属している営業メンバーのマネジメントを行なっています。
ありがとうございます。今回、竣工前の物件を360°画像のコンテンツにして、空室の写真にCGで家具を設置する「VRステージング」を導入されようと思ったきっかけをお伺いできますでしょうか?
そもそもの背景をお話しすると、新築物件は建物が完成する前に販売をすることが多く、お客様は実際のお部屋を見ることが出来ずに購入しなければいけないことに、私自身、以前からもどかしい感情を抱いていました。
基本的には、物件の図面を見て購入していただくのですが、お客様からすると分かりづらい部分が多いことが現状です。私自身の経験になるのですが、以前私も自宅を購入した際に、良くも悪くもイメージできてなかったところがありました。例えば、スイッチや点検口、吸気口などの位置は図面から読み取れず、ましてや3Dで空間イメージすることは困難です。
プロである自分でもイメージできないことが、お客様にイメージできるわけがありません。そこで、なるべくお客様にイメージしていただきやすいように、眺望写真や完成後のシミュレーションを用意したり、建物内には入れませんが現地にご案内したり、モデルルームを作っています。
しかし、モデルルームも全てのお部屋タイプが作れる訳ではありません。例えば、当マンションではモデルルームを2タイプ作っているのですが、実際にお客様に販売している住戸は26タイプあります。なるべく多くのお部屋タイプをお客様にご覧いただけないかと考えていました。
さらに、当マンションは大規模マンションのため引き渡しは2020年の3月ですが、低層階の内装自体は約1年前に完成しています。なんとかお客様にお部屋の中を見せれないかと考えていたときに御社の「VRステージング」のことを知りました。
誰でも使えるからこそ効果的!伝わりづらい物件のイメージ もTHETA 360.bizで解決
今回、5タイプのお部屋でVRステージングを導入していただきましたが、どのような選定理由なのでしょうか?
先ほどお話した通り、VRステージングに期待していたのはお客様にお部屋のイメージを分かりやすく伝えるということです。当マンションは建物自体が6角形になっていますので、お部屋のタイプによってはリビング・ダイニングや居室が特殊な形をした住戸もあります。今回は特にお客様にイメージしづらいであろう5タイプを選びました。
作成した360°コンテンツをどのように活用されているのでしょうか?
物件のWEBサイトに掲載するなど集客にも活用できると思いますが、私どもは接客ツールとして活用しています。販売担当者にはタブレットを配布しているので、タブレットで360°コンテンツを表示し、お客様にお部屋をぐるぐると操作してもらいながら、お部屋のイメージを確認していただいています。
お部屋全体をぐるっと見渡せる360°画像に、間取り図やCGで家具も配置しているので、臨場感があり住戸のイメージがしやすいのではと考えています。最初から360°コンテンツを見せるのではなく、お客様の要望や趣向を確認しながら、希望に沿う住戸の360°コンテンツをご紹介しています。
VRステージングを導入されて、効果や良かった点などはありましたでしょうか?
まずは販売担当者全員が使いやすい・使ってくれたという点が大きいです。日々、どういった販促物がお客様とって必要なのかを企画し、説明資料や販促物を作成しています。しかし、使ってもらえるもの、使ってもらえないものがあります。
やはり企画をしている私達としては、しっかりと活用してほしい!と思いますが、使いづらかったり、販売担当者毎に自分の営業スタイルがあるので、合う・合わないで全員が使ってくれるコンテンツを作ることは難しいのが実情です。しかし360°コンテンツは、実際のお部屋の写真ですし、誰でも簡単に操作することもできるので、販売担当者全員が使ってくれているという点は導入して良かったと実感しています。
また、具体的な数字は開示できないのですが、今回VRステージングを導入した5タイプの住戸は、これまで販売してきた同様の住戸と比較しても、販売の進捗率が高くなっていますので、一定の効果があったと考えています。
コストパフォーマンスで最適な選択を。内覧会の業務効率化にも期待
CGを活用したお部屋紹介のサービスは他にもありますが、なぜ弊社のVRステージングを導入していただいたのでしょうか?
実は同じようなタイミングで、フルCGでお部屋の360°コンテンツを作成するようなご提案もありました。テクノロジーが進歩していることもあり、費用も以前と比べれて悪くないなと思いました。
しかし、卒直に言えばCGにもまだ限界があるのかなと感じました。やはり実写に勝るものはなく、CGっぽさを感じてしまいリアルさを追求するのであれば、実写の方がいいと思いました。もちろん御社と同じように、物件の360°画像を撮影し、家具のCGデータを合成するサービスを提供される企業様のお話も伺いました。
今回、御社にお願いしたのは、家具のCGデータの精度が非常に高かったことが決め手となりました。費用に関しても他社様の半額以下の金額で導入することができましたので、コンテンツのクオリティ面と費用面、どちらの面から見ても満足度が高いものとなりました。
今後、 さらにTHETA 360.bizやVRステージングを活用して、期待されていることはありますでしょうか?
販売面はもちろんですが、業務面ですと内覧会の工数削減にも効果を期待しています。工数削減と言うと聞こえはよくないですが、お客様に満足していただき、イメージと違ったという声をなるべく減らせるようにしたいと考えています。
内覧会というのは、お客様が初めて実際にお部屋の中に入れる日です。ご契約されたお客様が、物件の引き渡しまでにお部屋の中に入れるのは唯一この日だけです。早くご契約されたお客様ですと、内覧会は物件を購入されてから1年以上も後になってしまいます。
内覧会では、家具を購入するために寸法を測ったり、お部屋に不具合がないかをお客様に確認していただきます。VRステージングの導入背景でもお話しましたが、事前に360°コンテンツをご覧いただければ、お部屋のイメージを限りなくリアルに伝えることができますので、お客様の「こんなはずじゃなかった」をなくせると考えています。
そうなれば、弊社の販売部門や建設業者様にとっても工数削減が実現でき、何よりお客様の満足度向上に繋がり、当社が掲げる「暮らしに、いつも新しいよろこびを。」の実現に大きく寄与できると考えています。