株式会社日立製作所

VR空間に開発拠点と生産工場を再現、コロナ禍でもお客様企業との協創を加速させるバーチャルツアー

日立製作所様では、OT(制御・運用技術)とITの知見を掛け合わせた様々なデジタルソリューションを自社内で実践し、
その様子をお客様企業に見学いただくプログラムを展開されています。
このプログラムをさらに進化させコロナ禍でも提供し続けるため、日立製作所様が活用されているのが
リコーの360°画像撮影サービスと、THETA 360.bizクラウドサービスです。

THETAカメラで撮影した360°のVR空間に、開発者のインタビュー動画などリモートならではの工夫を盛り込み、
臨場感のあるバーチャルツアーを実現。さらに、リコーの動画制作サービスで説明動画やプロモーション動画も制作し、
幅広いお客様企業との協創を加速させています。

1

課題と効果

コロナ禍でもお客様企業との協創を加速させていくため、リモートでのツアーを展開。
VR空間に開発拠点と生産工場を再現し、担当者が説明しながらご案内。
臨場感の再現に留まらないインタラクティブな体験を、お客様企業に提供しています。

 

画像:2020年4月に竣工した開発拠点の新棟。社員が活き活きと働き、様々なアイディアが生まれていく現場を、360°バーチャルツアーで紹介。
2020年4月に竣工した開発拠点の新棟。社員が活き活きと働き、

様々なアイディアが生まれていく現場を、360°バーチャルツアーで紹介。

 

画像:横浜事業所のプロモーション動画。
横浜事業所のプロモーション動画。

 


 

【導入前の課題】

  • 3ケ月待ちなほど人気のある事業所見学をさらに進化させる方法を探していた。
  • 新型コロナウイルスの流行により、従来の事業所見学は原則中止となった。
  • リモートによるプレゼンテーションでは、現場の臨場感を伝えられなかった。

【導入後の効果】

  • 遠地のお客様にも100名規模のお客様にも、事業所見学をフレキシブルに提供できるようになった。
  • コロナ禍でもインタラクティブな事業所見学を提供し、協創を加速させることができるようになった。
  • 臨場感の再現に留まらない、ディスカッションを促進する充実したプログラムを展開できるようになった。
2

選定のポイント

  • THETA 360.bizは、納品後に自社内でツアーの編集ができる。
  • 他社と比べて360°動画撮影とVRコンテンツ制作がリーズナブルだった。
  • 働き方改革を推進するリコーならではの切り口に期待して、横浜事業所の動画撮影を依頼した。
3

導入の背景

新型コロナウイルスの影響で、事業所見学が原則中止に。
コロナ後も見据えた新しいアプローチを検討していました。

 

日立製作所様では、長年蓄積してきたOT(制御・運用技術)とITの知見を掛け合わせ、

多様なソリューションを提供するサービス「Lumada」を展開されています。

サービスプラットフォーム事業本部 岡真弓様にお話しを伺いました。

 

「日立製作所では、Lumadaから生まれたデジタルイノベーションを、自社のオフィスや工場で実践し、

お客様企業にLumadaを体感いただく機会として、事業所見学を行っています。

協創につなげていくことが目的なので、単に見てもらうのではなくディスカッションすることに重きを置いているのが特徴です。

数か月待ちになるほど好評いただいていたのですが、何か新しいアプローチも取り入れたいという思いは常に持っていました。

 

こうした中で、転機となったのが新型コロナウイルスの世界的流行です。

緊急事態宣言を受けて、事業所見学も原則すべて中止に。

それでも何か取り組んでいかなかければと考えた時、思い出したのがリコーさんの360°VRコンテンツでした。

 

画像:株式会社 日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ 部長代理 岡 真弓様

株式会社 日立製作所
サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ
部長代理 岡 真弓様

 

360°VRコンテンツをはじめ、リコーの動画制作サービスを採用いただいた理由について、

サービスプラットフォーム事業本部 比企野紀子様はこう振り返ります。

 

「以前、RICOH BUSINESS INNOVATION LOUNGE Tokyoに伺う機会がありました。

その時に360°撮影できるRICOH THETAを使ったバーチャルツアーをご紹介いただいて、印象に残っていたんです。

 

コロナ禍に改めて検討し採用した決め手は、フレキシブルな保守性です。

納品後も、自社内でアノテーションを編集したり追加できることが一番のポイントになりました。

トレンドやお客様の要望は日々変化していますし、コロナ後も見据える必要があります。

状況に合わせてVRコンテンツも進化させていけるのは、私たちがまさに必要としている機能でした。

コストもリーズナブルだと思います。

 

画像:株式会社 日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ 比企野 紀子様

株式会社 日立製作所
サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ
比企野 紀子様

 

画像:クラウド型なので、納品後も動画や静止画の追加、修正が可能

クラウド型なので、納品後も動画や静止画の追加、修正が可能

 

今回、横浜事業所を紹介するプロモーション動画もリコーに発注いただきました。

その理由はどこにあったのでしょうか? 引き続き比企野様に伺いました。

 

「横浜事業所は、ワークプレイス変革を実践している拠点です。

ですから、リコーさん自身が働き方改革に取り組まれており、先進的な事例を多くお持ちであることが大きかったですね。

きっと最適なアプローチをして下さるだろうと、期待してお願いしました。

4

導入の効果

社員のインタビュー動画や、入室できないエリアの紹介も盛り込み、
臨場感の再現に留まらない360°バーチャルツアーを展開しています。

 

日立製作所様では、開発拠点である横浜事業所のワークプレイス改革と、

生産拠点の神奈川事業所におけるスマートファクトリーの取り組みを体感いただくために、

360°VRコンテンツを活用されています。

 

画像:「人の能力を最大化する」をテーマとする横浜事業所。コミュニケーションが取りやすく、アイディアが湧き出るようなレイアウトになっています。
「人の能力を最大化する」をテーマとする横浜事業所。コミュニケーションが取りやすく、

アイディアが湧き出るようなレイアウトになっています。

 

画像:ITプラットフォーム製品を生産する神奈川事業所。IoTを活用した品質の管理・向上、ビッグデータやAIによる効率化に取り組んでいます。
ITプラットフォーム製品を生産する神奈川事業所。

IoTを活用した品質の管理・向上、ビッグデータやAIによる効率化に取り組んでいます。

 

日立製作所様のVRコンテンツの使い方には、ユニークな点があります。
サービスプラットフォーム事業本部 宮野様にその理由を伺いました。

 

「バーチャルツアーというと、お客様にオンライン上で自由に見てもらうケースが多いと思います。

でも私たちは、担当者が画面を操作してお客様をご案内する形にこだわって行っています。

それは、私たちがお客様に提供したいのは、バーチャル施設見学ではなく、

ディスカッションを中心とする『協創の場』だからです。」

 

自然なコミュニケーションが生まれるように現場の雰囲気を再現するため、例えば神奈川事業所では、

実際に来場した場合と同じように、帽子をかぶった担当者が画面を通じてお客様をお出迎えし、

工場の入り口からご案内していきます。

 

画像:株式会社 日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ 宮野 恵様

株式会社 日立製作所

サービスプラットフォーム事業本部 経営企画本部 広報・プロモーションセンタ
宮野 恵様

 

臨場感の再現に留まらず、実際に来場する以上の、本当の現場を体感いただける工夫もされているそうです。

宮野様にリモートならではのメリットをお話しいただきました。

 

「実際に来場されても、ミーティングの様子までご案内するのは難しいですし、

ご紹介したいシステムやロボットがタイミングよく稼働しているとは限りません。

その点リモートなら、予め撮影した動画をバーチャルツアーの中に埋め込んでご紹介することが可能です。」

 

横浜事業所は『人』を中心とするワークプレイス変革に取り組んでおり、

お客様にご紹介したいのもファシリティそのものではなく、そこで活き活きと働く社員の姿です。

ですから、インタビュー動画なども入れて、社員のリアルな声、姿をお伝えできるようにしています。

 

一方、神奈川事業所の工場では、普通なら入室できない防塵エリアも、リモートだからこそご案内できるようになりました。

また、実際に現場に来ると大きな機械に視線が向きがちですが、生産ラインの細かい部分や、

先進的なITが組み込まれたシステム画面もぜひ見ていただきたいところです。

そういったところも画面を拡大するなどして、丁寧にご案内できるようになりました。

 

画像:開発者の執務エリア。従業員のリアルな声なども紹介しています。
開発者の執務エリア。従業員のリアルな声なども紹介しています。

 

画像:360°VRコンテンツは拡大表示できるので、システム画面など細かな部分までご覧いただけます。
360°VRコンテンツは拡大表示できるので、システム画面など細かな部分までご覧いただけます。

 

幅広いお客様へアプローチし、
より大きなスケールで協創を促進できるようになりました。

 

リコーの360°画像撮影サービスを活用いただいたことで、どのような効果が生まれているでしょうか。

岡様は、何よりもお客様の反応が明らかに変わったとおっしゃいます。

 

「6月にリモートによるプレゼンテーションを開始し、9月に360°バーチャルツアーをスタート、

12月には360°バーチャルツアーに動画を埋め込みました。

6月、9月、12月で、お客様のリアクションが全然違うんです。この差は臨場感だと思います。

参加されたお客様より、DXを具体的に検討していきたい、社内での検討スピードが加速した、というお声もいただいています。」

 

お客様層も広がっています。隙間時間に参加できるので、忙しい幹部の皆様にも多くご参加いただけるようになりました。

遠地のお客様も増えています。

また、これまでは案件が進行中のお客様が中心だったところ、プロモーション動画を活用することで、

新しい企業様に対しても積極的にアプローチしています。より大きなスケールで協創を促進していくことが可能になりました。

 

人数のキャパシティが広がったことは、想定以上の効果を生み出していると、岡様はお話しを続けます。

 

「一度に参加できる人数は、10名程度だったところ30名まで増加しました。

ディスカッションがあるので30名を推奨していますが、システム的には100名、200名も可能です。

実際に100名様規模のお申込みもあります。なぜこれほど人数が多いのか伺うと、

良い機会だから関連部署や新入社員もぜひ参加させたい、と。このようなニーズがあることは、

導入してみて初めて気が付きました。」

 

最後に今後について伺いました。

 

「事業所見学をさらに進化させていくほか、イベントや新人教育など横展開できる可能性があるように思います。

今後もリコーさんとディスカッションを重ねて、新しい価値やソリューションを生み出していきたいですね。」

 

画像:日立製作所

最新記事