株式会社 JFD アドバンスサーベイ
360 度画像で建築現況測量を DX 化し付加価値創造、お客様満足度を向上! JFD アドバン スサーベイ様の活用事例
株式会社 JFD アドバンスサーベイ(以下 JFD アドバンスサーベイ)様は、東京都千代田区 に本社を置き、建築の現況測量・役所調査・各種許可申請等を専門に行う会社です。360 度 パノラマ映像作成ツール THETA 360.biz を、計画敷地の測量、行政調査、各種手続き、完 了検査までの一連の業務フローのなかに組み込むことで、お客様満足 度の向上と 競 合 他 社 との差別化にご活用いただいております。今回はこの JFD アドバンスサーベイ様の THETA 360.biz の活用方法について代表取締役 稲吉 伸輔様、統括部長 大橋 修平様にお話をう かがいました。
JFD アドバンスサーベイ様での THETA360.biz の活用
●どのように THETA 360.biz をご活用頂いているか教えていただけますでしょうか?
弊社は、計画敷地の測量、行政調査、各種手続き、完了検査まで、一連の流れで業務を行っており、ご依頼いただくと成果物に漏れなく THETA 360.biz のデータが付いてきます。
敷地の測量とは、土地の面積や形状、高低差、インフラなどを調査するものです。まずこの現場測量にて 360 度画像を撮影します。土地の形状が分かれば建物のボリュームや間取り、 隣接建物との関係性、インフラ整備等を含めプランが立てられます。 現在は THETA によ る 360 度画像のみならず、ドローンや 3D スキャナーも活用しています。
株式会社 JFD アドバンスサーベイ 代表取締役 稲吉 伸輔様
<具体的な THETA 360.biz の活用プロセス>
1 測量の依頼をメールまたは電話で受け、日程調整する。
2 現地調査日にドローンや 3D スキャナーで測量を行い 360 度カメラ RICOH THETA で 撮影。
3 会社に戻り CAD で図化。図面に QR コード及び URL を配置。
4 納品
実際に成果物と 360 度ツアーをご覧ください。
【成果物】
※図面に QR コードを埋め込み、スマホなどでツアーを確認していただけます。
【360度ツアー】
※公開期間は 3 か月とし、以降 は3か月毎に課金の形態にしています。
境界点や越境物など、特別な注意が必要な部分はスマホのカメラで別撮りし「アノテーシ ョン」の機能を活用し 360 度ツアーにアップして提供しています。ひとつの現場で 30 枚程 度の 360 度画像を撮影しツアーを作成することが多いです。撮影時は成人の目線の高さを 意識し、敷地全体を把握し撮影漏れが無いように撮影しています。
THETA 360.bizの導入理由と効果
●THETA 360.biz を導入いただいた理由を教えてください。
導入理由は、お客様満足度の向上です。導入後は取引先の設計者の方のみならず、ハウスメ ーカー、御施主様含め業務に関わる多方面から感謝の言葉が届いています。
■取引先設計者様の満足度向上
建築設計を行うにあたっては、設計者による現地確認が必要になることが多々あります。従 来の敷地調査では2次元のCADデータと数十枚の現地写真を納品することが常識でした。 しかし、見たい部分が納品物の写真には写っておらず、設計者自らが再度現地に赴き、確認し写真を撮ることが頻繁にありました。THETA 360.bizを導入し360度写真を設計者に確認してもらえれば現地調査の回数も激減するのではと思い導入しました。
導入当初はTHETA 360.bizのように 360 度写真を簡単に共有できるサービスはあまり見かけませんでした。サービス、カメラ共にリコーの商品であるという信頼感から迷いなく導入を決めました。導入して数年になりますが、競合他社が導入しているとは聞いたことがありません。取引先からは大絶賛の評価です。我々にとっても取引先にとっても今やTHETA 360.bizは必要不可欠な商材です。
■ハウスメーカー、御施主様の満足度向上
ハウスメーカー様からは、現地確認の回数が激減し経費削減に大きく貢献していると伺っております。御施主様へも敷地状況の確認などでリンク先を共有され、御施主様だけの専用 ストリートビューを楽しまれているようです。弊社とハウスメーカーの双方で顧客満足 度の向上に大きく貢献しており、新規取引先開拓においても弊社の敷地調査サービスを紹介する上で抜群のアピール力を発揮しています。
株式会社 JFD アドバンスサーベイ 統括部長 大橋 修平様
業界動向と THETA 360.biz を導入いただいたきっかけ
●御社は360度画像だけでなく、ドローンや3Dスキャナーをすでに業務に活用し、先進的な取り組みをされているように感じます。業界としてDX化が進んでいるのでしょうか?
ここ数年、業界においても建設 DX(DigitalTransformation:価値創出を目的としたデジタル化) やBIM/CIM(Building Information Modeling/Construction Information Modeling:計画、調査、設計段階から3Dモデルを導入することにより、事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理の効率化・高度化を図る取り組み) の認知度が高 まっています。しかし、現状では業界のスタンダードではないのが実情です。一部の業者はいち早く取り入れ業務を行っていますが、市場の認知も需要も追い付いてないように感じます。 我々も一から学びトライ&エラーを繰り返し数年掛かりで現状のTHETA 360.biz やドローン、3D モデリングを含む商品構成を手に入れることが出来ました。
従来は、人の目でみて測量機器で観測し作図していましたが、なかには人的ミスも有りました。しかし、ドローンや360 度カメラによる画像を敷地調査に積極的に活用することで人的ミスやそれに伴う業務の手戻りを防ぐことができます。現場を記録し、高品質なデータとして活用していくことで効率も精度も一段と高い業務を行うことができ、それは直接的にお客様の満足度向上と新しい付加価値の創造に繋がります。
●THETA 360.bizの導入にあたって苦労はありましたか?
正直なところ、大きな苦労はありませんでした。
現場での撮影に関しては、そのまま測量士が対応しているのでTHETA 360.bizを導入したことによる追加の人員リソースは発生しませんし、現場での撮影時間もわずかなため、現地調査における測量士への負担増はほぼありませんでした。
THETAの操作や撮影方法に関しても、シャッターを押すだけで簡単なため、弊社ではオリエンテーションなどの特別な学習コストも不要で問題なくスムーズに導入ができました。現場を離れオフィスで行うツアー作成も、ひと現場あたり30分程度で完了するため大きな 負担にはなりません。
THETA 360.bizは、360度カメラRICOH THETAがあればスムーズに導入が可能な点が魅力的です。現在は各拠点(東京都3店舗、神奈川県1店舗、千葉県1店舗) に合計10台程度準備することで、それぞれの拠点で全ての案件に対し撮影ができるようにしています。
撮影アクセサリーとしてカメラスタンドや、お客様から「2階からの眺望をみたい」というお声が多いため3~5mの高さから撮影が可能な一脚を用意するなどの工夫を行っています。
実際にお客様から感謝の言葉をいただくことが多く、多大な人的・資金投資が必要になる他DXツールに比べると低コストで大きな効果が期待できるため、競合他社との差別化要素になりうると感じています。
今後の展望
●御社の今後の展望と、リコーへのご要望があればお聞かせください。
THETA 360.bizに関しては弊社の社員全員が対応可能な状況です。THETA 360.bizを使う会社が更に増えることで、業界的に DX化、BIM/CIM敷地調査の認知度が前進する材料にもなります。そのため、リコーへは、現状1ツアーあたりにインポート可能な360 度画像の上限30からさらに増やし、広大な建築現場でもひとつのツアーで表現できるようにするなど使いやすさの向上をサービスに期待します。THETAについては、より現場での撮影に特化した解像度が高く、暗所に強く、雨やホコリなどにさらされる現場でも扱うことができる新機種の登場を期待しています。 今後は、社員全員ドローンパイロットを目指し、一人でも多くのBIM/CIM敷地調査の人材育成を行います。また、3D関連のシステムオペレータの育成にも着手し本格的な DXやBIM/CIMに備える予定です。
●ありがとうございました。